『シャルビューク夫人の肖像』

フォード,ジェフリー【著】;田中一江【訳】ランダムハウス講談社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4270001348/zabon-22/
好況に沸く19世紀末のニューヨーク。肖像画家のピアンボに突然声をかけてきたのは、両目が白濁した盲目の男。シャルビューク夫人の使いと称し、法外な報酬を口にして、肖像画の制作を依頼してきた。ただし、屏風の向こうで夫人が語る過去の話とその声だけで、姿かたちを推測しなければならない、という奇妙な条件付きで。謎の霊薬、人糞占い師、血の涙を流しては死に至る奇病の流行―夫人の荒唐無稽な語りを聞くようになってからというもの、ピアンボの周辺でも不可思議な事が次々と起こるようになり…。世界幻想文学大賞受賞作家による最高傑作。
フォード,ジェフリー:1955年生まれ。米国の作家。1997年の長篇The Physiognomy(『白い果実』国書刊行会)を発表するやニューヨーク・タイムズ紙で激賞され、翌年、世界幻想文学大賞を受賞し、世界各国で翻訳刊行された。また本書でも2003年度世界幻想文学賞にノミネートされ、米国ファンタジイ小説界での評価を不動のものとする。さらに最新作のGirl in the Glassでは2006年度MWA最優秀ペーパーバック賞を受賞し、ミステリ小説界からも脚光を浴びた。ニュージャージー州在住