『鏡像の敵』

神林長平【著】早川書房
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駆逐装甲動力スーツを身にまとったわたし、太陽系宇宙軍の新藤中尉は、人間の憎悪を喰らう怪魔を追っていた。だが、ついに対峙した敵は、わたし自身だった。このスーツ内にはいったい誰が…鏡像との闘いの意外な結末を描く表題作、時間と睡眠をめぐる永久逃亡犯と永久刑事の相克「渇眠」、鏡世界への転移実験の顛末を描く「ハイブリアンズ」ほか、アイデアと思索が完璧に融合した全6篇を収録する、神林長平初期傑作集。
渇眠;痩せても狼;ハイブリアンズ;兎の夢;ここにいるよ;鏡像の敵
 短篇集『時間触』から、「酸性雨」を抜いて、新作を足して復刊ってこと? まあ、こうすれば新しい読者も旧作が読めるし、古い読者も買うことになるので、『時間触』を単純に再刊するより良いんだろうなあ。『時間触』は、私が一番好きな短篇集でした。「渇眠」がお気に入り。この頃の神林は萌えます。