『アルジャジーラ 報道の戦争―すべてを敵に回したテレビ局の果てしなき闘い』

ヒュー・マイルズ【著】;河野純治【訳】光文社
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衛星放送の画面のなかで撃ち殺される少年。放送を阻止するため、首都に大停電を起こしたリビア。五〇〇ポンド爆弾で吹き飛ばされ、ミサイルを撃ち込まれる支局。CIAの手先か、テロリストの宣伝機関か。クレームによる各国大使の召還と、国交断絶の嵐。それでもアルジャジーラは、姿勢をつらぬいた…。「これはテレビ戦争であり、テレビそのものが戦場になっている」この惨劇の真の犠牲者は、ジャーナリズムそのものだ。9.11、インティファーダタリバンイスラム過激派、イラク戦争…。一つの主張があれば、また別の主張がある。我々はすべてを伝える。「もっともすぐれた戦争報道はどこかって?アルジャジーラを見てごらん」。
砂漠の小さな放送局;電波の種、中東に蒔かれる;アラブ世界への衝撃;反イスラエル闘争の真実;9・11はメディア戦争だ;アフガニスタンタリバンアルジャジーラかCNNか;「現場にいなけりゃ仕事にならん」;イラク戦争、特派員の殉職;テロリストに電波を利用させる?;アラブ人と言論の自由;英語放送は未来を開く
ヒュー・マイルズ:2000年、タイムズ紙のヤング・ジャーナリスト・オブ・ザ・イヤーを受賞。サウジアラビア生まれ。リビア初等教育を受け、イギリス帰国後は名門イートン校に入学。その後、オックスフォードでアラビア語を学んだのち、イエメンに渡ってアラビア語の勉強をつづける。イギリスのサンデー・タイムズ紙、ロンドン・レビュー・オブ・ブックス誌などに寄稿するフリー・ジャーナリストであると同時に、中東でのビジネス展開を支援するコンサルタント会社、ミドル・イースト・コンサルタント・インターナショナルに所属する中東専門家でもある
河野純治:1962年生まれ。明治大学法学部法律学科卒業。翻訳家