『アマゾニア』

粕谷知世【著】中央公論新社
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16世紀、太古からの伝説が未だ息づくアマゾン河流域―女人族の“泉の部族”は精霊の庇護の下、豊かに暮らしていた。大弓部隊隊長・赤弓は、家族を殺された怨みから宿敵“オンサの部族”を倒し、一族に平和をもたらす。その直後、大河を下り、飢えたスペイン人たちが現れた。赤弓は一行を撃退するが、傷を負って取り残された黒髭の男を見た守護精霊“森の娘”は、なぜか掟を破り、彼を部族に迎え入れるよう命じる…。濃密な生命と精霊に満ちた密林に展開する、魂の喪失と再生の物語。