『姓の継承と絶滅の数理生態学―Galton‐Watson分枝過程によるモデル解析』

佐藤葉子;瀬野裕美【著】京都大学学術出版会(京都)
bk1/amazon.co.jp】3,200
日本には10万種を越える姓が存在し、その中には200万人以上が名乗っているものから、親戚以外にはまったく同姓がいない希少なものまである。この多様性は、どのようにすれば保たれるだろうか。夫婦別姓の問題が主として個人の権利という観点から論じられる中で、姓の種類の多さを文化的な豊かさの指標の一つとしてとらえ、多様性の維持という「生態学的」観点から姓のあり方に迫る。
第1部 姓の多様性と継承過程の数理モデリング(姓の多様性の尺度;Galton‐Watson型分枝過程による姓の継承;年齢依存型分枝過程による姓の継承;姓の継承における姓構成の効果);第2部 数理モデルの応用(日本の姓の多様性;日本における姓の存続性)