『「仮面ライダー響鬼」の事情―ドキュメント、ヒーローはどう“設定”されたのか』

五月書房 片岡力【著】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4772704620/zabon-22/
仮面ライダー響鬼』という作品は、元々は「仮面ライダーシリーズ」に代わる新しい特撮ヒーロー番組として企画されたものだった。それが設定を固めていく仮定で「仮面ライダーシリーズ」にいわば“吸収合併”されていった、という経緯がある。本書がおもな言及の対象としているのは、そのような時期の、いわば“『響鬼』”になる前の“『響鬼』”であって、出来上がって放映された“完成映像としての『響鬼』”を対象としていない。史上最も特異な仮面ライダーの成立に最初期からたずさわった“関係者”が明かす、特撮ヒーロー誕生までのリアルな舞台裏。マニアも知らなかった本来の「響鬼」の姿がいま初めて明らかに。内部設定資料・没プロット案等も多数載録。もちろん、東映“非”公認本。
はじめに―産んだが育てなかった親の手記;第1部 仮面ライダーから遠く離れて(ポスト“仮面ライダー”めざして;『変身忍者嵐』という選択;ハイパー忍者アクションドラマ―企画案『鳥忍戦記ハヤテ』;初の日韓共通ヒーロー? ほか);第2部 ふたたび仮面ライダーのほうへ(覆った“政治結着”;「ビートライダー」?―新機軸はタイトルで;ライダーなのにバイクに乗らない!;女の車の助手席にいるヒーロー ほか);補遺―屋久島篇(一之巻、二之巻)を見る;おわりに―“何か奇跡的に美しいもの”を求めて
片岡力:1961年宮城県塩竈市生まれ。出版社の編集を経てフリーランスのライター&エディター