『ビクトリア時代のアマチュア天文家―19世紀イギリスの天文趣味と天文研究』

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アラン・チャップマン【著】;角田玉青;日本ハーシェル協会【共訳】産業図書
本書はビクトリア時代のアマチュア天文学を詳細に調べ上げた最初の本である。本書はビクトリア時代天文学で盛んに論じられた専門的話題を取り上げ、その財源や資金援助、そして科学思想の普及といった諸問題をレビューしている。さらにイギリスにおけるアマチュアとプロの関係についても省察を加えている。本書にはこれまで未刊の伝記的・逸話的素材が大量に含まれ、また最新の学問的成果を取り入れた註付きの広範な書誌を付している。
第1部 大アマチュアたち(ロマン主義時代のアマチュア天文学;ジェントルマンとプレーヤー:1840年のアマチュアとプロフェッショナル;遺産、持参金、聖職禄、醸造所:財力がものを言った研究;ジョン・ハーシェル卿:自立した科学者の典型;天文学の招待宴:ベッドフォードとエールズベリーを結ぶ軸;巨大反射望遠鏡の同志たち;新しい光の科学:分光学,写真術とグランドアマチュア;天文家の従者たち:グランドアマチュアに仕えた専門助手);第2部 貧困と無名と独学と:天文学と労働者階級(1回覗けば1ペニー:大衆の天文学講座;天文学とつましい親方職人;日雇い仕事の天文家);第3部 増大する有閑マニア(神の御心に対する立派な趣味:トーマス・ウェッブとその影響;クラブ結成熱:アマチュア天文学協会;紳士ばかりでなくレディも;結論とあとがき:20世紀以後のアマチュア天文家)
アラン・チャップマン:1972年、ランカスター大学より歴史学で学士号(最優等クラス)を得る。1978年、オックスフォード大学より科学史で博士号(D.Phil.)を取得。1983年には、オックスフォード大学から文学修士号(M.A.)も取得。科学史について他に2冊の著作があり、国際的な学術雑誌に50編以上の論文を発表。現在はオックスフォード大学の現代史学部で教鞭をとる。オックスフォードのウォダム・カレッジ・フェロー
角田玉青:1963年東京生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程前期2年の課程修了(心理学専攻)。本業は臨床心理士。現在、日本ハーシェル協会でホームページを担当。東亜天文学会、Society for the History of Astronomy(イギリス)正会員