『バイナル・カスライン〈上/下〉』

ナギーブ・マフフーズ【著】;塙治夫【訳】河出書房新社
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この壮大な大河小説は、第一次世界大戦中の1917年から始まる。英国がエジプトを保護下に置き、激しい独立運動が起こる動乱の時代を背景に、カイロの旧市街「バイナル・カスライン通り」に住むアフマド一家の日々を描く名作。緻密な構成、社会を見すえた視点、克明な描写など、現代エジプト社会と深く関わりながら、アラブ世界で広く読まれてきた歴史的な金字塔。
中産階級の商人アフマド一家の三代にわたる人びとを鮮やかに描いた大河小説の第一作。アフマドは外では飲酒や女遊びなどを楽しむが、家の中では厳格な独裁者。妻のアミーナは従順な籠の鳥。長男はプレイボーイ、次男は真面目で優秀な大学生、長女は器量に恵まれない勝ち気な性格、次女はか細い美少女…。個性的な人間群像とその運命が生き生きと描かれた最高傑作。
ナギーブ・マフフーズ:1911‐2006年。エジプトのカイロ生まれで、現代アラブ世界を代表する作家。1988年にはアラブ人作家として初めてノーベル文学賞を受賞した。カイロ大学哲学科を卒業後、短編集『狂気の独白』を出版して以来、半世紀にわたって精力的に文学活動に励み、50冊以上の長編と短編集を発表した。そのほかにも、多数の映画脚本、劇作、随筆を執筆し、現代アラブで最も多くの読者を持つ第一人者の作家の地位を確立した
塙治夫:1931年、茨城県生まれ。1952年、外務省に入省。その後、カイロでアラビア語を研修し、アラブ7か国などに勤務

バイナル・カスライン 上
ナギーブ・マフフーズ 塙 治夫
河出書房新社
バイナル・カスライン 下
ナギーブ・マフフーズ 塙 治夫
河出書房新社