『雑兵物語』

かもよしひさ【現代語訳・画】パロル舎
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894190575/zabon-22/
つねに武将の影にありながら、戦さの実行部隊の最前線にあった雑兵=足軽たち。完璧にして徹底した、その現実を生きる術!こんなおもしろいハウツー本があったのか!?語り継がれ、江戸時代に刊行された古典的名著を現代語訳と独自のイラストで再現。現代の雑兵たるサラリーマン諸氏必見。
鉄砲足軽 小頭(朝日出右衛門);鉄砲足軽(夕日入右衛門);弓足軽 小頭(大川深右衛門);弓足軽(小川浅右衛門);槍担 小頭(長柄源内左衛門);持槍担(吉内左衛門);数槍担(助内左衛門);旗差馬印持(孫蔵);馬印持旗差(彦蔵);持筒(担)(筒平)〔ほか〕
かもよしひさ:1932年、徳島県生まれ。日本大学芸術学部在学中、舞台美術を手掛ける傍ら、役者として映画・舞台に出演。1970年、英文誌『THE EAST』に連載していた風俗画をまとめ、『昭和戯曲三昧』(ノーベル書房刊)を刊行。以降、風俗、歴史関係のカット画を中心に挿画の仕事に従事。77年、『シャーロック・ホームズ全集』(阿部知二訳・かもよしひさ画/パシフィカ刊)。80年、『雑兵物語』を講談社より刊行。1985年、「日本図書設計協会」を設立。協会の中心メンバーとして、デザイナーやイラストレーターの権利活動を行う。1994年、他界。(享年六十二歳)

http://ningyo3.hp.infoseek.co.jp/books/zouhyou.htm

 成立経緯はともかくとして、この本の内容のリアリティときたら、半端でないです。
 読みながら、エグさにうめいてしまいます。
 曰く、「馬上の敵は先馬を射めされい。死ぬべいと思ふ時は、〜中略〜 頬か下散のはづれか、透間をねらひて突めされい。その後は刀でも脇差でも歌って次第にひん抜て、手か足を狙って切べし。甲の真向切べからず。刃はつつかけて、鈍(なまくら)ものではきれぬものだ。〜中略〜しがみつきてつつ つらぬきめされい。」(迫力!)
 糧食も支給されるとはいえ、貴重品。梅干なんかあだやおろそかに食べてはいけない。眺めてつばを出すためのもの。(落語は、実話だったのか!)梅干鑑賞でも喉の渇きが収まらない時は、死人の血でも、泥水の上澄みでもすすれ・・・(ひ〜)

面白そう。

雑兵物語
雑兵物語
posted with amazlet on 06.08.16
かも よしひさ
パロル舎 (2006/08/17)
雑兵物語・おあむ物語
中村 通夫 湯沢 幸吉郎
岩波書店 (1993/09)
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おすすめ度の平均: 5
5 一冊で三度おいしい戦国時代の記録