『セルバンテスとスペイン生粋主義―スペイン史のなかのドン・キホーテ』

叢書・ウニベルシタス アメリコ・カストロ【著】;本田誠二【訳】法政大学出版局
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4588008498/zabon-22/
スペイン内戦の悲劇を経験した後に生み出された史観をもとに、自らの過去とも決別して、セルバンテスをスペイン的生粋主義の中に定位する。
1 セルバンテスと新たな視点からみた『ドン・キホーテ』(『ドン・キホーテ』の出た一六〇〇年当時の社会的・文学的背景;ハムと豚の脂身の歴史・文学的意味 ほか);2 スペイン人の過去についての更なる考察(十八世紀に関する若干の明察);3 フライ・バルトロメ・デ・ラス・カサスまたはカサウス(最後の考察);4 不安定なスペインとインディアスとの関係;補遺(最終的なデータと考察)
アメリコ・カストロ:1885年、ブラジル、リオ・デ・ジャネイロにて生まれる。グラナダ大学哲文科に入学し、そこを卒業してからフランス、ソルボンヌ大学に留学(1905−1908)。帰国後、メネンデス・ピダルの指導の下、「歴史学研究所」の語彙部門の統括者となる。マドリード中央大学で言語史の授業を担当。さらにアルゼンチン、ブエノス・アイレスにおいて「スペイン言語研究所」を設立し、そのかたわらラテンアメリカ諸国の多くの大学で積極的に講演活動を行う。ベルリン大学客員教授として教鞭をとった後、共和国政府から、ベルリン大使に任命される(1931)。スペインに戻ってから、マドリード大学でフランス文学を講じ、かたわらで教育行政にも携わる。「歴史学研究所」の機関誌『ティエラ・フィルメ』を創刊。ポワチエ大学から名誉教授、ソルボンヌ大学から博士号を授与される。内戦勃発を機に、アルゼンチンに亡命(1936)。翌年からほぼ30年間をアメリカ合衆国に移って、諸大学で教鞭をとる。ウィスコンシン大学(1937‐1939)、テキサス大学(1939‐1940)、プリンストン大学(1940‐1953)を経て退職。1953年にプリンストン大学名誉教授。ヨーロッパ諸国を講演した後、カリフォルニア大学に迎えられる(1964)。晩年(1968年以降)はスペインに居を定め、1972年7月25日、ヘローナにて心臓麻痺にて死去
本田誠二:1951年東京生まれ。東京外国語大学スペイン語学科卒業。同大学院修士課程修了。現在、神田外語大学スペイン語学科教授。スペイン文学専攻
モーム
http://d.hatena.ne.jp/zabon/20060613#p1
とか、今スペイン史に何かあるの????