『月の記憶―アポロ宇宙飛行士たちの「その後」』〈上・下〉

zabon2006-02-17

ヴィレッジブックス スミス,アンドリュー【著】;鈴木彩織【訳】ソニー・マガジンズ
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上:月面を歩いた12人の宇宙飛行士のうち、今も生存しているのは9人だけ。少年時代、月着陸のテレビ中継にしびれるような感動を覚えたジャーナリストの著者は、話が聞けなくなってしまう前に残りのムーンウォーカー全員と面会し、その人生を記録すべきだと思い立つ。「あの旅はかれらをどう変えたのか?アポロ計画にはいったいどんな意義があったのか?」という疑問を胸に。だが、取材を始めた著者はやがて、自分のヒーローたちのあまりに波瀾に満ちた人生を見いだしていく―アポロ宇宙飛行士たちの「現在」に鋭く迫った傑作ノンフィクション。
第1章 宇宙時代の到来(歴史が刻まれた瞬間;問題発生。鳴り響くアラーム;宇宙飛行士になりたかったぼくたち;アームストロングの「小さな一歩」);第2章 宇宙に抱かれた男―アポロ14号月着陸船パイロット、エドガー・ミッチェル(伝説的NASA担当記者に会う;ケネディ宇宙センターは今… ほか);第3章 悲哀のヒーロー―アポロ11号月着陸船パイロット、バズ・オルドリン(『スター・トレック大会』のアポロ宇宙飛行士;月に降りなかった男;司令船パイロットの孤独;宇宙飛行士の怒りのパンチ;バズ・オルドリンと面会する);第4章 孤高の宇宙飛行士―アポロ11号船長、ニール・アームストロング(宇宙開発とカウンター・カルチャー;J・F・Kの野心 ほか)
下:月から帰還後の挫折。激しい喪失感。異常に高い離婚率‐―月面着陸という大国家事業がアポロ宇宙飛行士の精神に及ぼした影響は深く、複雑だった。それぞれの歩んだ道も、画家、政治家、新宗教の創設者とまったく異なっていた。そして、アポロ計画捏造説とのむなしい戦いは、年老いたかれらを疲弊させる。特に、月に降り立った最初の男ニール・アームストロングはほとんどの取材を拒絶し、社会との繋がりを絶っていた。著者はアームストロングとのコンタクトを模索するが…。ガーディアン紙、J・G・バラードなど絶賛の新時代宇宙ノンフィクション。
第5章 月を描きつづける男―アポロ12号月着陸船パイロット、アラン・ビーン(完全無欠な最後のヒーロー;モネに憧れる宇宙飛行士;「スペース・アート」ギャラリーへ;アラン・ビーンと面会する;人生最良の日);第6章 静かなるライト・スタッフ―アポロ16号船長、ジョン・ヤング(アポロとベトナム;迷走するNASA ほか);第7章 月の女神とアポロの妻たち―アポロ16号月着陸船パイロット、チャーリー・デューク(宇宙飛行士の息子に会う;妻たちの不安;デューク夫妻と面会する);第8章 月に立った最後の二人―アポロ17号船長、ジーン・サーナン&地質学者、ジャック・シュミット(おかしな二人、月へ行く;唯一の民間人宇宙飛行士;ジャック・シュミットと面会する;冒険旅行の終わり;ジーン・サーナンと面会する);第9章 謎の凋落―アポロ15号船長、デイヴィッド・スコット(捏造論者の主張;不可解なアームストロング条項;“切手事件”スキャンダル;デイヴィッド・スコットを追え;アームストロングへの最後の質問)