『現代ウクライナ短編集』

藤井悦子;オリガ・ホメンコ【編訳】群像社ライブラリー 群像社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4905821665/qid%3D1131083011/zabon-22/
ロシア文化の発祥の地となったキエフを首都とし、ヨーロッパの穀倉といわれるほどの豊かな大地に恵まれながら、大国ロシアのかげで長年にわたって苦しみを強いられてきたウクライナ。民族の独立をめざすなかで、みずからの言語による独自の文学を模索してきた現代作家たちが、ウクライナの人びとの心と暮らしを繊細にまた幻想的に映しだしていく。現代ウクライナの空気を感じる選りすぐりの作品集。
90:新しいストッキング(エウヘーニャ・コノネンコ);トンボ(オレクサンドル・ジョウナ);暗い部屋の花たち(オレフ・ルィシェハ);しぼりたての牛乳(ワレンティーナ・マステロワー);イロンカのための青リンゴ(リュボーフ・ポノマレンコ);未亡人(ワシーリ・ハーボル);ある恋の物語(ミコラ・リャブチューク);天空の神秘の彼方に(カテリーナ・モートリチ);ミシコとユルコ(ユーリイ・ヴィンニチューク);キエフの坊ちゃん(ヴォロディーミル・ダニレンコ);脱出(ワシーリ・ポルチャク);桜の樹の下で(コスチャンティン・モスカレーツィイ);友の葬送(イワン・ツィペルデューク);田舎っぺ(ボフダン・ジョルダク);十五分間の憩いのとき(ヴォロディーミル・ヤンチューク);彼と彼女の話(スヴィトラーナ・ピールカロ)
藤井悦子:専門はウクライナ文学。一橋大学大学院博士課程修了
オリガ・ホメンコ:キエフ生まれ。東京大学大学院の地域文化研究で博士号取得。現在はキエフでBBCのスタッフをつとめるほか、フリーのジャーナリスト、通訳として活動