『『動物農場』ことば・政治・歌』

理想の教室 川端康雄【著】みすず書房
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二本足で立つ動物は、なにもレッサーパンダに限りません。G.オーウェルの寓意小説『動物農場』では、恐るべし―ブタが二本足で歩きだし、やがては顔つきも人間と区別がつかなくなってしまうのです。ことばはいかにして権力に寄り添うか?禁圧された希望の歌に託されたメッセージとは?「おとぎばなし」の楽しき読解。
テクスト―オーウェル動物農場おとぎばなし』;第1回 「悪い時代」の作家(のどを撃ち抜かれて;『カタロニア讃歌』の冗談;全体主義の時代 ほか);第2回 おとぎばなしの文法(四本足はいい、では二本足は?;『動物農場』のあらすじ;なぜ「おとぎばなし」なのだろう ほか);第3回 ことばのディストピア(ブタばなしのつづき;ディストピアのかたち;政治とことば ほか)
川端康雄:1955年生まれ。日本女子大学教授。専門はイギリス文学・イギリス文化研究。ウィリアム・モリスオーウェルの二人の仕事を読み直す作業をとおして、現代の社会、文化、芸術をめぐるさまざまな問題をかんがえている