川島誠『電話がなっている』
がid:sagara17:20050620#p1で話題になっているので,ついでにおせっかい薀蓄。
短編「電話がなっている」は、児童書の老舗国土社から、小学校低学年向けの「ニューファンタジーシリーズ」という叢書の1冊、短編集『電話がなっている』として、1985年に刊行されました。表紙挿画は長谷川集平。これに収録されている短編は、デビュー作「幸福とは撃ち終ったばかりのまだ熱い銃」を除いて全て、角川文庫版『セカンド・ショット』に収録されています。
また、「電話がなっている」は、偕成社の児童文学アンソロジーシリーズ「きょうはこの本よみたいな」の1冊、『だれかを好きになった日に読む本』に那須正幹「The End of the World」と共に収録されていて、島本理生が影響を受けたのは、この本だったはず。最近になって、『The End of the World』は同名短編集として刊行されていて、短編「六年目のクラス会」もこれに収録されていたりします(訂正:単行本『六年目のクラス会』から4本収録であって、「六年目のクラス会」自体は入ってないみたい。私はどこで読んだんだっけ?)(さらに追記。id:yamada5:20050206。あっそうか、「約束」=「六年目のクラス会」として収録なのね)。ということで、一度お手に取られてはいかがでしょうか。
というわけで、川島誠は児童文学作家なんですよ!ってことをちょっと主張したい。
#でも、今はどうだか知らない。10年前は確かに児童文学作家だったと思う。
だれかを好きになった日に読む本
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おすすめ度の平均:
お薦めです!The End of the World
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おすすめ度の平均:
傑作戦争はいやだな。