『ヒーローと正義』

寺子屋新書 白倉伸一郎【著】子どもの未来社
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“正義”を口にすることは、人を殺し、“正義”を口にしないことは、自分自身が殺されてしまうことだ―「正義とは何か」という問題が形而上学的な抽象論ではなく、わたしたち自身の死活問題になってしまった現代。わたしたちは、わたしたち自身の問題として“正義”を見つめなおしていかなければならない。特撮番組の制作を手がけ、正義の具現としてのヒーローを創造しつづけてきたカリスマ・プロデューサーが、ヒーローを素材に、現代社会の問題を深く鋭く切りとり、ラディカルに論じる究極かつ実践的な“正義”論。
第1章 「正義のヒーロー」はどこにいる;第2章 怪獣の悪・怪人の悪;第3章 世界の境界;第4章 勧善と懲悪/都市社会の秩序;第5章 「正義はひとつ」か;第6章 正義とジャスティ
白倉伸一郎:1965年、東京生まれ。1990年、東京大学文学部第三類卒業。東映株式会社テレビ企画制作部プロデューサー。『真・仮面ライダー/序章』『恐竜戦隊ジュウレンジャー』『超光戦士シャンゼリオン』など、特撮番組の制作を多数手がける。『仮面ライダーアギト』など平成仮面ライダーシリーズはブームとなった。1997〜99年テレビ朝日に勤務、『研修医なな子』『チェンジ!』等を手がけるなど、幅広いジャンルでも活躍。2004年現在、『美少女戦士セーラームーン』が放送中。「世界のメタファー」という点が共通する、とオブジェクト指向プログラミングについて「Software Design」誌、「C‐Magazine」誌で連載を担当した経験も持つ