『ドン・キホーテ(全4巻)』

zabon2005-10-24

セルバンテス、装画・挿画 堀越千秋 荻内勝之・訳 新潮社
bk1/amazon.co.jp
ドン・キホーテ』出版四〇〇周年記念。声に出して読みたくなる画期的な新訳、待望の刊行!雄大深遠にして血湧き肉おどる物語が、素晴らしい日本語で生まれかわった。荻内訳は、セルバンテスがその序文で「格式ばらず、文章の調子が良い楽しい物語にした」とうたっている精神にのっとり、日本語の語り調子を生かして味わい深く、朗読して文章の美しさ物語の面白さを堪能できる。堀越千秋氏の挿絵各巻一〇点を入れて刊行。
 えー、牛島信明(岩波新版)訳好きですよ、私は。挿絵も(特にロシナンテがひっくり返っている絵なんて、とっても芸が細かい)。挿絵が気になるけど、この値段はどうか。

『随筆 本が崩れる』

文春新書 草森紳一【著】文藝春秋
bk1/amazon.co.jp

とつぜん、崩れる。地震で崩れる。何万冊もの蔵書が、凶器となって、ふりかかる。これは読書の快楽への罰なのか。崩れた瞬間からはじまる抱腹、超絶、悪夢の本との格闘技。
本が崩れる;素手もグローブ―戦後の野球少年時代;喫煙夜話「この夜に思残すこと無からしめむ」
草森紳一:昭和13(1938)年、北海道生まれ。慶応義塾大学中国文学科卒。雑誌編集者をへて、物書きに。古今東西、硬軟自在、あらゆる分野にわたって書く。著書に『ナンセンスの練習』『江戸のデザイン』(毎日出版文化賞)など

『時代劇伝説―チャンバラ映画の輝き』

岩本憲児【編】日本映画史叢書 森話社
bk1/amazon.co.jp
日本映画における一大ジャンルの誕生と、その後の盛衰の歴史をたどる。あの頃スクリーン上を躍動した剣豪や英雄、怪盗、侠客、忍者たちはいずこへ。
総論(時代劇伝説);1 源流から本流へ(歌舞伎から映画へ―「芸能史」としての時代劇映画前史;時代劇の誕生と尾上松之助;「旧劇」から「時代劇」へ―映画製作者と映画興行者のヘゲモニー闘争;マキノ映画時代劇―反射しあうメディア ほか);2 その豊かな水脈(「任侠もの」の水脈;ヴァンプ女優論―鈴木澄子とは誰だったのか;忍者映画の変容―松之助からNINJAへ;大川橋蔵という「正統」―衣裳と化粧のドラマトゥルギー ほか)