『ウルフ・タワーの掟―ウルフ・タワー〈第一話〉』
リー,タニス【著】;中村浩美【訳】産業編集センター
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重厚な壁で外界と隔絶された国“ハウス&ガーデン”で、奴隷として育ったクライディは16歳の孤児。ばかげた「儀式」が全てを支配する階級社会の中で、貴族からいじめの標的にされながらも、日記に憂さを綴ることにより、日々をやり過ごしている。そんなクライディの日常は、ある日何かのお告げのように現われた熱気球によって一変することになる。乗っていたのは、異国の地からやってきたハンサムなプリンス、ネミアン。“ハウス&ガーデン”の老婦人に「お前は本当は貴族の血をひくプリンセスなのだ」と告げられたクライディは、出生の秘密を探るため、自由の地を信じ、荒地への果敢な一歩を踏み出すのだが…。英国幻想文学大賞作家、タニス・リーによるヤングアダルト・ファンタジー。
『ライズ 星の継ぎ人たち―ウルフ・タワー〈第二話〉』
リー,タニス【著】;中村浩美【訳】産業編集センター
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ハルタ族のリーダー・アルグルに助けられ、“シティ”を抜け出したクライディは、「ウルフ・タワー」の追っ手にさらわれ、不思議な宮殿“ライズ”で囚われの身となる。“ライズ”のプリンス・ヴェナリオンは、クライディに冷淡な態度で接してきたが、驚いたことにアルグルにうり二つだった。絶えず動く部屋や階段、機械じかけの人間、不思議な姿形をした森の動物に翻弄されつつ、なんとか“ライズ”からの脱出を図ろうとするクライディだったが、アルグルがくれた魔法の指輪でさえ、ここでは役に立たない…。英国幻想文学大賞作家、タニス・リーによるヤングアダルト・ファンタジー。
『「かまやつ女」の時代―女性格差社会の到来』
三浦展【著】牧野出版
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昔の中年男性のような帽子をかぶっている。髪型はどこかもっさりしていて、服はルーズフィットで、ゆるゆる、だぼだぼしている。スカートをはく子はほぼ皆無で、たいてい色落ちしたジーンズかなにかをはいている。小物やアクセサリなどで多少キュートな感じを演出しているのだが、あくまで小物である。近づいて、よーく見ないとわからない。ただ、とても楽ちんな格好であることにはかわりない。年齢は18〜20歳くらいがほとんど。専門学校生、フリーターが中心であるが、高校生、社会人、四年生大学生にも見られる。かまやつ女は階層化時代への変化の兆しだ。かまやつ女の存在によって、ギャルやミリオネーゼといった女性全体の変化も浮き彫りになる。
第1章 かまやつ女と階層社会(かまやつ女とは何か?;おじさんみたいでかわいい ほか);第2章 現代女性の分類学(かまやつ女は青山通りにいない;四年制大学がかまやつ女を増やした? ほか);第3章 かまやつ女にいら立つ大人たち(かまやつ女の自分らしさ志向は本物か?;大人の女性たちもかまやつ女に違和感を持っている;頑張るかどうかは世代の差だけか?);第4章 女らしさは自分らしくない(男性の目は気にしない;女らしいことは、自分らしくないこと ほか);第5章 楽ちん主義でしかない自分らしさ志向に明日はない!(自分らしさがいちばん;自分らしさとは楽であること? ほか)
アムラーのカリスマは安室だけど、かまやつ女のカリスマは土屋アンナ。ムッシュじゃないのかよ!
『MURAMURA―満月の人獣交渉史』
三島浩司【著】徳間書店
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伊佐チエはいわゆる普通の女子高生…だったはずなんだけど…。彼女が卒業した小学校が、この世から忽然と消えてしまうという怪事件をきっかけに、何の因果か、ケッタイな獣たちが蠢く不可思議な世界へ行く羽目に。そこはチエの曾祖父・小五郎のつくった夢の世界、夢羅。同級生のコザケンらを従え、夢羅に潜って、果敢に闘いを挑むチエ。伝説の化け狐・キトネを追え!操るは、先祖伝来の滅魔の銃!『ルナOrphan’s Trouble』で第4回日本SF新人賞を受賞した奇才が描く、ネオ・ジャパネスク・アクションSF!待望の受賞後第一作長篇。
『終末の海―Mysterious Ark』
片理誠【著】徳間書店
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核戦争による現代社会の崩壊後、少年・圭太は、父やその仲間とともに大型漁船で日本を脱出し、南太平洋に浮かぶ海上基地フロート・ナインを目指していた。だが船は嵐に遭い、座礁してしまう。そんな彼らの前に現れた、巨大な豪華客船―。救世主のように思われたその船は、調査に訪れた大人たちを載せたまま、忽然と姿を消してしまう。それから二年、謎の「箱船」は、何度か圭太たちの前に姿を現すが、大人たちは誰一人帰ってこなかった…。意を決して「箱船」に乗り込んだ子供たちは、なんと、船が完全に無人であることを知る。「この船は、いったい…何なのか?」全篇に漂う切実な寂寥感の中、少年少女の活躍を瑞々しく描いて選考委員を唸らせた、SFミステリーの傑作!第5回日本SF新人賞佳作入選作品。
『日本語表現大辞典―比喩と類語三万三八〇〇』
小内一【著】講談社
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文章を書こうとするとき、気に入った表現がなかなか思いつかないという経験は、だれしもあることでしょう。そういうときに役立つものはできないものかと考えて、このような本を作りました。普通の辞書には意味は書いてあっても、用例はそう多くありません。この本には、作家264人、作品数868から表現例をのべ約3万3800収録しました。ある言葉(キーワード)から連想するさまざまな表現を知ることができるように構成しています。本書は表形式よりなり、「見出し語」「インデックス」「表現例」「出典」の欄があります。
『決定版 原状回復』
不動産法務シリーズ〈1〉にじゅういち出版
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賃貸住宅における『原状回復』の問題は、賃料不払いの問題とともに、大家さん、賃貸管理業者の皆さんにとって切実かつ深刻な問題です。さらに、マスコミ報道や消費者契約法の施行により、消費者の意識が変化し、『原状回復』の問題はより複雑化しているのが現状です。本書は、『原状回復』の基本とは何か、その考え方を説きながら、原状回復の問題に直面した場合、「大家さんと入居者どちらが費用負担するのか?」「費用負担の程度は?」「特約の効力はどの程度まで認められるのか?」等の問題について、どのような道筋で考えればいいのかを解説しています。
原状回復の考え方;原状回復の問題はどのような形で争いになるのか;費用負担の大原則;通常使用による損耗の修復費用を賃借人に負担させることはできないのか;なぜ、原状回復のトラブルが発生しているのか;問題の所在;通常使用による損耗か、ひどい使い方をした結果発生した損耗か;通常使用による損耗か否かに関わる問題点;賃借人の負担部分はどこまでか;特約の有効性;東京都の条例;原状回復特約の例;貸借人が設置した造作の扱い;賃貸借契約開始前からの損耗;少額訴訟;ケーススタディ