『「かまやつ女」の時代―女性格差社会の到来』

三浦展【著】牧野出版
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昔の中年男性のような帽子をかぶっている。髪型はどこかもっさりしていて、服はルーズフィットで、ゆるゆる、だぼだぼしている。スカートをはく子はほぼ皆無で、たいてい色落ちしたジーンズかなにかをはいている。小物やアクセサリなどで多少キュートな感じを演出しているのだが、あくまで小物である。近づいて、よーく見ないとわからない。ただ、とても楽ちんな格好であることにはかわりない。年齢は18〜20歳くらいがほとんど。専門学校生、フリーターが中心であるが、高校生、社会人、四年生大学生にも見られる。かまやつ女は階層化時代への変化の兆しだ。かまやつ女の存在によって、ギャルやミリオネーゼといった女性全体の変化も浮き彫りになる。
第1章 かまやつ女と階層社会(かまやつ女とは何か?;おじさんみたいでかわいい ほか);第2章 現代女性の分類学かまやつ女青山通りにいない;四年制大学かまやつ女を増やした? ほか);第3章 かまやつ女にいら立つ大人たち(かまやつ女の自分らしさ志向は本物か?;大人の女性たちもかまやつ女に違和感を持っている;頑張るかどうかは世代の差だけか?);第4章 女らしさは自分らしくない(男性の目は気にしない;女らしいことは、自分らしくないこと ほか);第5章 楽ちん主義でしかない自分らしさ志向に明日はない!(自分らしさがいちばん;自分らしさとは楽であること? ほか)
 アムラーのカリスマは安室だけど、かまやつ女のカリスマは土屋アンナムッシュじゃないのかよ!