『ホフマンと乱歩 人形と光学器械のエロス』

平野嘉彦【著】理想の教室 みすず書房
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ホフマンの『砂男』と乱歩の『押絵と旅する男』はともに、出来事が主人公の妄想なのか現実なのか判然としない、読者を不安に陥れる物語です。人形と望遠鏡―この共通項に、どんな物語の罠が仕掛けられているのでしょうか。フロイト精神分析も引きながら、狂気とエロスの妖しい関係を探る奇想天外な小説指南の登場です。
第1回 E.T.A.ホフマン『砂男』(あやしい行商人;晴雨計;「眼」の系列について ほか);第2回 江戸川乱歩押絵と旅する男』(ふたたび狂気と「レンズ仕掛け」との観念連合について;「覗きからくり」;二様の「覗き」 ほか);第3回 照合・比較・敷衍(フロイトの定言命題「コッポラはコッペリウスである」;フロイトの矛盾;ふたたび「眼」の系列について ほか)
平野嘉彦:1944年生まれ。京都大学大学院修士課程修了。東京大学大学院教授。専門はドイツ文学

ホフマンと乱歩 人形と光学器械のエロス
平野 嘉彦
みすず書房 (2007/02/23)
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