『きつねのはなし』

zabon2006-10-27

森見登美彦【著】新潮社

表題作を読んだけど、ダメ風味大学生男子、ぽよよんとした彼女……は同じなのに、なんだかしっとり怖くてよかったですよ!

京の骨董店を舞台に現代の「百物語」の幕が開く。注目の俊英が放つ驚愕の新作。細長く薄気味悪い座敷に棲む狐面の男。闇と夜の狭間のような仄暗い空間で囁かれた奇妙な取引。私が差し出したものは、そして失ったものは、あれは何だったのか。さらに次々起こる怪異の結末は――。熱狂的支持を得た『太陽の塔』から三年、前作とはひと味違った端整な筆致で紡がれ、妖しくも美しい幻燈に彩られた奇譚集。

きつねのはなし
きつねのはなし
posted with amazlet on 06.10.27
森見 登美彦
新潮社