『四十一炮』〈上〉〈下〉

莫言【著】;吉田富夫【訳】中央公論新社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4120037118/zabon-22/
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4120037126/zabon-22/
上>肉がおいらに言うのです――わたしを食べに来て、さあ、早く! 肉と心を通わせる異能をもち、激しく飢えた大食らいの少年が、ほらと砲弾をぶっ放す。アジアで一番ノーベル賞に近い作家の最新作。肉の心の分かる異能児が、ぶっ放してやるほらと砲弾。
下>失われた家族を取り戻しても、恨みと恩愛に血が騒ぎ、熱く波立つ心は収まらない。砲弾でもぶっ放ち、吐き気のする奴らを西国浄土に追っ払うまで! 少年の生命力が倫理を超えて爆発する。妹よ父よ母よ愛しい女よ…ぶっ壊してやる大人の世界。
莫言:1955年、山東省高密県に農民の子として生まれる。幼くして文革に遭い、小学校を中退。兄の教科書や旧小説で文学に目覚める。76年に人民解放軍に入隊。85年に『透明な赤蕪』でデビュー。翌86年、『赤い高梁』(張芸謀監督により映画化。88年、ベルリン映画祭グランプリ)で、倫理を超える農民の生命力を描いて、中国のマルケスと呼ばれる。以後、『天堂ニンニクの芽騒動』『酒国』『豊乳肥臀』『至福のとき』『白檀の刑』など、多作な作家として文壇の最先端を行き、現代中国でもっともノーベル文学賞にちかい存在といわれる

 相変わらずすごいや、莫言先生。莫言先生を読める体力がほしい……。あと時間。