『破産者たちの中世』

日本史リブレット〈27〉桜井英治【著】山川出版社
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いつの時代にもあることだが、中世にも巨額の借金をかかえていた人びとがいた。だが、巨額の借金をかかえながらも、彼らは案外したたかに生きていた。自己破産のような法的逃げ道がなかった当時、なぜそれが可能だったのか。本書は中世の金融システムを解き明かしながら、そのなぞに迫ろうという試みである。
したたかな債務者たち;1 「尾張房料足の事」;2 松梅院禅能の破産;3 有徳人たちの末路;4 金融ネットワーク;5 破産管財の仕組み;6 経営再建は成功したか