『昭和激動期の出版編集者―それぞれの航跡を見つめて』

宮守正雄【著】(八王子)中央大学出版部
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太平洋戦争・敗戦、そしてアメリカ占領・安保条約締結と「安保改定」反対運動の動乱の時代に、出版編集者たちは、その志をどう遂げようとしたのか?元書評新聞記者でマスコミ研究者の著者が10余年にわたって書き綴った出版文化史。ジャーナリスト志望者・若い編集者が出版という仕事を考えるための一資料。
1 戦中から戦後の書評新聞編集者―日本読書新聞図書新聞週刊読書人が誕生するまでの記録;2 畑中繁雄氏と横浜事件―著書『覚書 昭和出版弾圧小史』が示すもの;3 レッド・パージ旋風と出版界―戦後日本の体質を作ったアメリカ占領軍;4 原爆フィルムはこう保持された―戦時・占領下ジャーナリストたちの真実;5 『改造』は、なぜ廃刊になったのか―「800万円買収計画」に抗した従組と文化人たち;6 『きけわだつみのこえ』等の編集・出版の航跡―戦没学徒の思いを受け継いで;7 1960年「安保条約改定」反対運動の攻防―図書新聞記者として、その渦中に;8 言論・出版統制の狂濤の中で―理性と自由擁護に苦闘した畑中繁雄編集長;9 岩崎勝海氏の仕事と生き方―出版編集の「社会的責任」を掘り下げる