『尾崎翠―『第七官界彷徨』の世界』

女性作家評伝シリーズ〈5〉水田宗子【著】新典社
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尾崎翠の内面への思考の旅が、彼女にとっての「東京」という都市や、上落合という場所の意味を浮かび上がらせ、孤独な夢想者の貌を甦らせる。ジェンダー文化外部への危険な越境者のモダニズム世界を発見する、魅力的な評伝エッセー。
序章 尾崎翠を探して(映画『尾崎翠を探して』の試写会;「生きること」と「書くこと」 ほか);第1章 鳥取―「新しい女」への出発(山陰への旅;沈黙の四十年 ほか);第2章 父の不在と兄の「不能」(上京と挫折;兄たちの「無能」と「不能」 ほか);第3章 『第七官界彷徨』の世界(「変な家庭」;片想いと失恋 ほか);第4章 長い旅の途上にて(帰郷者;叔母というジェンダー ほか)