『書物合戦』

樋口覚【著】集英社
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本書は、スウィフトの『書物合戦』を手始めに、様々な書物を登場させ、古今東西の書物について論じ、そこに起こった格闘や新旧論争を交えた書物論である。書物は世界を一周する!スウィフト、漱石、パウンド、フォースター、ヘンリー・ミラーら、「書物」と「戦争」をキーワードに、古今東西の文学をめぐって繰り広げられる21世紀の空想旅行記
スウィフトの『書物合戦』(二十世紀最初の元旦を迎えた子規と漱石;スウィフトの『書物合戦』;図書館の「戦争と平和」;ジョナサン・スウィフトしゃれこうべ);オーウェルの「電波戦争」(「書物合戦」から「電波戦争」へ;第二次世界大戦とラジオ;ラジオ放送による「インドへの道」;「電波戦争」による第二次世界大戦);東西論の相剋(オリエントに敬礼!;東奔西走するG.オーウェル;英領インドとオーウェルの「ビルマへの道」;太平洋上に浮上した巨獣リヴァイアサンホイットマンとE.M.フォースターの「インドへの道」);ヘンリー・ミラーの『北回帰線』(英語散文の文体―ミラーとリード;一九三〇年代のホイットマン;星に憑かれたアナイス・ニンの「日記」;アメリカンデモクラシーと『追憶への追憶』);フォースターとパウンドの戦争(E.M.フォースターのオリエント;「インドへの道」と「ローマへの道」)