『ハリウッド脚本術〈2〉いかにしてスリラーを書くか』

ヒックス,ニール・D.【著】;広木明子【訳】フィルムアート社
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スリルとサスペンス、迷路と脱出『北北西に進路を取れ』『ルームメート』『隣人は静かに笑う』…観客の潜在意識を掴め!究極のエンターテインメント。
1 誰がこの代物を作り上げるのか?;2 ジャンルに期待される事柄;3 信頼性を支える秩序;4 物語の軌道;5 制限された世界;6 時間軸;7 登場人物の気質;8 同族のプロット;9 スリラーの真髄
ヒックス,ニール・D.:ピアース・ブロスナンの『偽りのプロフィール』や批評家たちから高い評価を受けた『悪女のシナリオ』など、スリラーとアクション・アドベンチャーを専門とする脚本家。また、ヨーロッパやアジアで製作される作品にも脚本を書いていて、三本のスカンディナビア映画や、インドの叙事詩、『マハーバラータ』を題材にしたアニメーション映画、そして二本同時に世界最高の興行収益を記録した、ジャッキー・チェンの『レッド・ブロンクス』と『ファイナル・プロジェクト』などの作品がある。また最近、アカデミー賞を受賞した『イル・ポスティーノ』のイタリアのフィルムメーカーたちのために、劇場公開用作品『ゴーストライター』(Ghost Writer)を完成させた。近未来が舞台のぞっとするような政治スリラー、『鎮痛剤の管理』(Anodyne Conduct)と、暗黒時代の秘密結社内のロマンスと裏切りの物語、『怖くて』(Misgiven)は目下ハリウッドで製作が進行中。最初の著作、『ハリウッド脚本術 プロになるためのワークショップ101』は世界中、特に世界市場において自らのストーリーの構築の道を模索する、ヨーロッパやアジアのフィルムメーカーたちのあいだで、好評を博した。映画のジャンルの原則についての革新的な分析は、さらに二冊の著作、『アクション・アドベンチャー脚本術』と『ハリウッド脚本術2』でも続いている。映画のジャンルに関して世間に広く認められた業界の専門家として、後進に助言を続けるのは、アメリカ合衆国と国際的な製作現場の両方の要請があるからだ。脚本の構造の基礎をなす意味についての洞察は、自作の執筆にも適用されていて、観客が本能的に心惹かれるものをしっかりつかむやり方で、プロットとキャラクターを物語の軌道と一体化させている。フィクション映画だけでなくドキュメンタリーの経歴も持ち、A&Eの“戦争の達人シリーズ”の第二次世界大戦の“至近距離の作戦”からヒストリー・チャンネルの十三世紀の“子供十字軍”に至るまで、さまざまな番組を作ってきた。舞台演出家としての仕事はギルバート・アンド・サリヴァンの『ミカド』からシェークスピアの『じゃじゃ馬ならし』にまで及んでいる。学究の世界においては、UCLA作家公開講座の傑出した指導者賞の栄誉に輝き、ノースウェスタン大学ウィスコンシン大学カリフォルニア州立大学、カナダ・テレビ・映画協会で脚本術の客員講師を務め、ノルウェーオスロの映画センターの顧問でもある