『廃墟の歌声』

晶文社ミステリ 晶文社 ジェラルド・カーシュ【著】;西崎憲【ほか訳】
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『壜の中の手記』が好評を博した異色作家カーシュの傑作集第二弾。十六世紀のフランスに生まれ、四百年もの間、戦場から戦場へと渡り歩いてきた不死身の男、神の怒りによって滅んだ古代都市アンナンの廃墟に巣くう不気味な生物、ハンガリーの荒野にそびえ立つ「乞食の石」の秘密、魔法の魚のお告げとアーサー王の埋もれた宝、といった奇想天外な物語、不気味な寓話の数々に、稀代の天才詐欺師にして大泥棒(あるいは世界一の大ほら吹き)カームジンが披露する宝石泥棒や贋作詐欺の話など、思わず「そんなバカな!」と叫びたくなる途方もないお話ばかり、全13篇を収録。物語の力を信じる人々に捧げる最高の贈り物。
廃墟の歌声;乞食の石;無学のシモンの書簡;一匙の偶然;盤上の悪魔;ミス・トリヴァーのおもてなし;飲酒の弊害;カームジンの銀行泥棒;カームジンの宝石泥棒;カームジンとあの世を信じない男;重ね着した名画;魚のお告げ;クックー伍長の身の上話