『シャルラタン―歴史と諧謔の仕掛人たち』

蔵持不三也【著】新評論
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シャルラタンとはいささか耳慣れない言葉だが、これは近代フランスにおいて、しばしばコメディア・デラルテ(イタリアの仮面喜劇)を出自とする客寄せ芸人たちを引きつれ、どこからともなく定住社会に闖入し、祝祭や大市などを格好の舞台として、巧みな口上よろしく生半可な医術を営み、怪しげな薬を売りつけては、いずかたともなく去っていった周縁者たちの謂である。正統者の虚実を嗤う異形精神の源流。ヨーロッパ近代前夜の侵犯した異能の周縁者たちの生態を通じ、現代にも生き残るシャルラタン的商業主義を喝破し、歴史・社会・文化の諧謔に満ちた装置を読み解く、世界初の“シャルラタン文化史”。
第1章 シャルラタンとは何か;第2章 シャルラタン列伝;第3章 シャルラタン芸人たち;第4章 南仏のシャルラタンたち;第5章 大市のシャルラタン;第6章 正統の条件;第7章 シャルラタンの変容;第8章 ゲリスール;第9章 シャルラタン=ゲリスール現象