『9990個のチーズ』

エルスホット,ヴィレム【著】;金原瑞人;谷垣暁美【訳】
bk1/amazon.co.jp】1,200
舞台はゴッホが絵画を学んだ土地ベルギーのアントワープ。もうすぐ50歳になる造船会社の事務員ラールマンスは、金持ちの知人にすすめられて、オランダのチーズ会社と代理店契約をむすぶ。運送会社から9990個の真紅のエダムチーズがとどいた。ラールマンスの頭は、便箋や電話や中古のタイプライターや机をそろえることでいっぱいだ。なかなか売れないチーズに一計を案じ、ラールマンスはセールスマンを募集して全国販売をもくろむが、いつまでたっても注文はまったくこなかった。夢破れたラールマンスをふたたび温かく迎え入れてくれたのは、かつての職場の同僚たちと、自分を見守ってくれた妻や子どもたちだった。
エルスホット,ヴィレム
本名アルフォンス・デ・リデル。1882〜1960年。広告業界に身をおきながら、1913年に発表したデビュー作『薔薇荘』以降、1946年までの間に、十一の短い小説と詩集を一冊発表した
 柴田元幸の推薦がいい感じだったので。結構古い人なのね。