『夜は短し歩けよ乙女』

森見登美彦【著】角川書店
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4048737449/zabon-22/
私はなるべく彼女の目にとまるよう心がけてきた。吉田神社で、出町柳駅で、百万遍交差点で、銀閣寺で、哲学の道で、「偶然の」出逢いは頻発した。我ながらあからさまに怪しいのである。そんなにあらゆる街角に、俺が立っているはずがない。「ま、たまたま通りかかったもんだから」という台詞を喉から血が出るほど繰り返す私に、彼女は天真爛漫な笑みをもって応え続けた。「あ!先輩、奇遇ですねえ!」…「黒髪の乙女」に片想いしてしまった「先輩」。二人を待ち受けるのは、奇々怪々なる面々が起こす珍事件の数々、そして運命の大転回だった。天然キャラ女子に萌える男子の純情!キュートで奇抜な恋愛小説in京都。
森見登美彦:1979年、奈良県生まれ。京都大学農学部卒、同大学院農学研究科修士課程修了。2003年『太陽の塔』(新潮文庫)で第15回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー

夜は短し歩けよ乙女
夜は短し歩けよ乙女
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森見 登美彦
角川書店
売り上げランキング: 2520
おすすめ度の平均: 5.0
5 傑作!

『運命論者ジャックとその主人』

ディドロ,ドニ【著】;王寺賢太田口卓臣【訳】白水社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4560027587/zabon-22/
人間は誰しも、次の瞬間にはどちらに転ぶとも知れない曖昧で危機的な生を生きていくしかない。この酷薄きわまりない世界認識を、一片の悲哀を混じえることなく、ひたすら快活な笑いをもって描ききったところに、この傑作の真骨頂がある。破天荒なストーリー展開・脱線につぐ脱線のメタフィクションクンデラブレッソンを魅了した18世紀の小説が新訳でよみがえる。
ディドロ,ドニ:1713‐1784。フランス十八世紀の啓蒙の時代を代表する哲学者。『百科全書』の刊行に尽力したほか、自然学、演劇改革、美術批評、政治論、そしてフィクションの創作など、多様なジャンルでヨーロッパの思想・文化に巨大な足跡を残す
王寺賢太:1970年生。東京大学大学院博士課程満期退学。京都大学人文科学研究所助教授。フランス文学・思想専攻
田口卓臣:1973年生。東京大学大学院博士課程満期退学。日本大学城西国際大学非常勤講師。フランス文学・思想専攻

運命論者ジャックとその主人
ドニ・ディドロ 王寺 賢太 田口 卓臣
白水社
売り上げランキング: 47757